おいしい紅茶の入れ方 水のゴールデンルール
紅茶の美味しい入れ方と「水」との関係についてお話しましょう。
19世紀中期から20世紀初頭にかけて、イギリスの紅茶文化が確立されてきました。
世界各国がその文化に着目し、今ではイギリスの紅茶文化を支える「ゴールデンルール」を基本として、各地で新しい紅茶文化が誕生しつつあります。
紅茶のゴールデンルールの1つに「新鮮な水を使用する」というのがあります。
水には、硬水や軟水など様々な種類の水がありますが、どういった水を使用したら良いか、そして、水によって紅茶の香りや味わいに、どんな変化が現れるのかをご説明しましょう。
おいしい紅茶の入れ方 硬水について
紅茶を入れる際に硬水を使用すると、香りや味わいにどういった変化が現れるのでしょうか。
硬水とは、水にミネラル類に属するカルシウムやマグネシウムがたっぷり含有されている水のことを表します。
硬水のミネラルウォーターで紅茶を入れると、喉を通過する際、飲みごたえのあるしっかりした硬さがあります。
コーヒーの場合も、苦めが好みの方は硬水を用いて入れると、苦みがグッと引き立つ大人味のコーヒーとなります。
硬水は、渋み成分のタンニンが茶葉から抽出されるのを抑制し、深いコクを持つ紅茶となります。
しかし、香りや風味が弱まるという特徴があります。
これはタンニンがミネラル類と結合することで紅茶の上層部に薄い膜を作るためだと言われています。
ですが、この薄い膜はミルクを加えることで打ち消すことが出来ます。
そして、何より深いコクを持つミルクティーが堪能できるため、アッサムやウバ、キームン、チャイなどを使用して紅茶を入れる際は、硬水がオススメです。
おいしい紅茶の入れ方 軟水について
軟水とは、硬水の反対で、水に含有されているマグネシウムやカルシウムが低いものを指します。
軟水のミネラルウォーターで紅茶を入れると、口当たりが軽やかな穏やかで優しい味わいを持つお茶となります。
また、コーヒーを軟水で入れるとコーヒー本来の香りや味わいを堪能することが出来ます。
日本の水は昔から軟水ですので、軟水で入れる紅茶は日本人の舌にとても合うと言えるでしょう。
軟水で紅茶を入れると、少ない茶葉でもしっかりと紅茶の香りや風味を引き出すことができ、さらに透き通るような美しい水色とメリハリのある味わいが楽しめます。
ストレートティーとして飲用するのに適しているので、ダージリンやフレーバーティーを入れる際に使用すると良いでしょう。