紅茶の茶葉 等級の選び方
紅茶の最高級茶葉「FTGFOP1」をご紹介しましたが、この茶葉に出会えるのは非常に稀です。
特に、ゴールドチップス100%含有となると、滅多にお目にかかることが出来ません。
そこで、私たちが購入できるポピュラーな茶葉の等級と、その選び方をご説明したいと思います。
紅茶は製法によって、様々なタイプに分けられます。
緑茶のように葉の形状をそのまま残した「フルリーフタイプ」や、茶葉を粉砕した「ブロークンタイプ」。
そのブロークンタイプをふるいにかけ、下に落下した細かな茶葉を集めた「ファニングスタイプ」、それよりも細かい茶葉を「ダストタイプ」と言います。
フルリーフタイプの茶葉は、伝統的なオーソドックス製法で製造される、紅茶の中で最も形とサイズが大きいです。
ダージリンなどによく見られる最高級茶葉の証「FTGFPO1」は、このタイプのものになります。
ブロークンタイプの茶葉は、等級であらわす際、英語の「Broken」の頭文字「B」を用いて表示されています。
セミオーソドックス製法と呼ばれる製法が施された茶葉に与えられ、主な等級表示は「BOP」が代表的です。
ファニングスタイプの茶葉を等級で表す場合、「BOPF」となります。
また、ダストタイプの場合、紅茶の茶葉の中で最もきめ細かい茶葉のため、主にティーバッグ用として用いられています。
等級表示は「Dust」の「D」が使用されています。
紅茶の茶葉 等級による蒸らし時間のちがい
では、紅茶の茶葉の等級によって「蒸らし時間」には、どのような差が生じるのでしょうか?
基本的な高級紅茶の等級である、OP(オレンジ・ペコー)を用いてご説明します。
フルリーフタイプの「OP」を使用した場合、茶葉3.5g〜4gに対し、蒸らし時間は4分〜5分が目安となります。
フルリーフタイプを2mm〜3mmのサイズに粉砕したブロークンタイプの「BOP」は、3gに対して、蒸らし時間が2分〜3分となります。
ブロークンタイプをふるいにかけた1mmほどのサイズの「BOPF」なら、2g〜2.5gの茶葉に対し、蒸らし時間は1.5分〜2分を目安に入れると良いでしょう。
さらに細かいダストタイプの茶葉を用いたティーバッグならば、1袋(2g〜2.5gの場合)の蒸らし時間はBOPFと同様1.5分〜2分となります。
紅茶の茶葉 等級で覚えておきたい言葉
紅茶の等級で覚えておきたい言葉は、以下の通りです。
Tippy(ティッピー)・・・「芯芽を多く含んでいる」という意味を持ちます。
1・・・最高級茶葉の証という意味を持ちます。
STGFOP(シルバー・ティッピー・ゴールデン・フラワリー・オレンジ・ペコー)・・・TGFOPの中でも白銀のチップを多く含有している茶葉を表す際に用いる等級表示です。
ゴールデンチップ・・・新芽が紅茶の製造工程において淡い黄色もしくは茶色に染まったもの。
シルバーチップ・・・新芽が紅茶の製造工程において灰色もしくは白色に染まったもの。
FOP・・・フラワリー・オレンジ・ペコーと言い、茎の先端の新芽部分を表します。フラワリーとは、花のような良い香りがすることから付けられています。
また、他の茶葉よりもチップの含有量が最も多いのもこの茶葉の特徴です。
さて、紅茶の茶葉の等級についてご説明させていただきましたが、いかがでしたか?
ぜひ、今回のような紅茶の茶葉の等級をしっかり確認し、それぞれの茶葉が持つ個性や香りしっかりと引出し、おいしい紅茶の入れ方をマスターしてくださいね。