蒸らしと紅茶の美味しい入れ方 蒸らし時間
紅茶の美味しい入れ方で忘れてはならない「蒸らし」は、茶葉によって蒸らし時間が異なります。
茶葉の等級や飲み方などによっても「蒸らし時間」は変わってきますので、そのあたりも踏まえてご説明します。
まず、紅茶に使用される茶葉の新芽のすぐ下に存在する「2番目の若葉」を、Orange Pekoe(オレンジペコ)と言います。
この2番若葉のオレンジペコには、以下の3種類が挙げられます。
- OP(オレンジペコ)・・・リーフタイプと呼ばれる茶葉型
- BOP(ブロークンオレンジペコ)・・・茶葉を粉砕し、茶葉を粉砕した破砕型
- BOPF(ブロークンオレンジペコファニング)・・・ふるいにかけた細かい茶葉
ティーバックに使う紅茶の蒸らし時間について
また、CTC製法で製造されたものや、ティーバッグに詰められたものも含めると、全部で5種類ほどあります。
これらは全て蒸らし時間が異なります。
OPの場合は、茶葉3.5g〜4gに対し、蒸らし時間は4分〜5分が目安となっています。
BOPの場合は、茶葉3gに対し、蒸らし時間が2分〜3分が目安です。
BOPFならば、2g〜2.5gの茶葉に対し、蒸らし時間は1.5分〜2分が適しています。
CTC製法で製造された茶葉の場合、3gの茶葉に対して2分を目安にしましょう。
ティーバッグなら、1袋(2gから2.5gの場合)の蒸らし時間はBOPFと同様、1.5分〜2分となっています。
蒸らしと紅茶のおいしい入れ方 ミルクティーやレモンティーの蒸らし
ミルクティーやレモンティーを入れる際の蒸らし時間についてご説明しましょう。
ミルクティーをおいしく入れるには、紅茶の蒸らし時間を通常よりも長めに設定する必要があります。
なぜなら、ミルクティーに使用するミルクに含まれる「カゼイン」という成分が、香りを抑制してしまうからです。
紅茶を濃いめに抽出できれば、ミルクに含まれるカゼインの作用によって渋みや苦みが穏やかになります。
その結果、とてもよい香りや味わいを持つ絶品のミルクティーとなります。
もし、薄い紅茶で入れてしまうと、コクや旨味が感じられないあっさり目のミルクティーとなり、美味しくありません。
レモンティーの場合は、レモンに含まれる「クエン酸」の作用によって紅茶の水色が変化し、鮮やかな淡い茶色となり、香りや風味も変化します。
一見、レモンは紅茶と相性が良いように見えますよね。
ところが、実際はあまり良くなく、特にダージリンは香りと風味の調和を大きく乱すのでオススメ出来ません。
レモンティーを入れる場合は、ニルギリやディンブラなどの茶葉を使用することをオススメします。
OPでレモンティーを入れる際は、蒸らし時間としては「3分」が目安です。
BOPの場合は、「2分」を目安にすると美味しく入れられますよ。
紅茶の美味しい入れ方で重要な「蒸らし」についてご説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
紅茶にとって、蒸らしは旨味やコクを引き出すための非常に重要な工程の1つです。
この時間を省いてしまうと、せっかくの紅茶の良さが引き出せませんので、蒸らしは、しっかりと行うようにしてくださいね。