アールグレイの紅茶とは?
アールグレイと言えば、とてもフレーバーな香りがする紅茶として人気がありますよね。
ところで、紅茶と聞いてイメージする国と言えば、やはり「イギリス」ではないでしょうか。
しかし、紅茶の本場イギリスでは、紅茶の生産は、ほとんど行われていません。
インドやスリランカ、中国やインドネシアといったアジア圏を中心に生産されています。
特に、紅茶の生産量世界一を誇るインドは、高温多湿の気候に加え、昼と夜とでは寒暖の差が激しいです。
そのため、紅茶の原材料となるチャノキの栽培に非常に適しているのです。
また、現在では東アフリカの一部でも紅茶の生産が行われており、産地によって香りや味わいの異なる紅茶の茶葉が生産されています。
数ある紅茶の茶葉の中でも異彩を放つ「アールグレイ」は、紅茶界初のフレーバーティーと言われている紅茶です。
では、アールグレイという茶葉の特徴についてご説明しましょう。
アールグレイ紅茶の味や香りはどうなの?
アールグレイは熱を加えても、ベルガモットの柑橘系の香りが失われません。
そのため、お菓子作りの材料として使用される場合があります。
また、アールグレイを用いてアイスティーを入れると、ホットよりも香りが引き立つため、暑い夏に最適な紅茶とも言えます。
アールグレイの茶葉を用いて薄めに入れた場合、渋みは減少しますが、柑橘系の爽やかな香りはそのまま残ります。
味わいは、とても個性的なおいしい紅茶と言えるでしょう。
ミルクを加えても良いですし、そのままストレートで飲むのもおススメです。
アールグレイの茶葉で入れた紅茶は、アイスティーにすると、夏らしい爽やかな香りを持つ紅茶となります。
高温のお湯で抽出すると、ベルガモットの香りが強まり、刺激的な紅茶となりますので、好き嫌いが分かれるかも知れませんね。
アールグレイは、とてもフルーティーな香りと、軽やかな味わいを持つ特徴的な紅茶ですので、1度は飲んで頂きたい美味しい紅茶と言えます。
アールグレイ紅茶の特徴と歴史
「アールグレイ」は、柑橘系の香りを放つベルガモットというハーブを、紅茶の茶葉へ香り付けした、紅茶界初のフレーバーティーです。
香り付けを行う茶葉は、キーマンやセイロンなどが一般的であり、稀にダージリンを使用する場合もあります。
では、アールグレイの歴史について少し触れてみましょう。
19世紀中期、当時の外交官であった「グレイ伯爵」が中国を訪れた際、ライチやライムのように爽やかで、龍眼の香りを持つ世界最古の紅茶「正山小種(せいざんしょうしゅ)」をたいへん気に入りました。
ところが、正山小種は、非常に生産量の少ない貴重な紅茶のため、入手困難な茶葉だったのです。
そこで、グレイ伯爵は信頼できる茶商人に、正山小種に似た紅茶を作るように命じます。
茶商人は、龍眼の香りにとてもよく似ていたベルガモットを、紅茶の茶葉へ付着させ、世界初の着香茶を誕生させたのです。
ベルガモットの香りが付けられた紅茶であるアールグレイは、偽物も作りやすいです。
つまり、「キーマン」や「セイロン」以外でも、青茶や緑茶などの様々な茶葉にベルガモットの香りを付けるだけでアールグレイになってしまうわけです。
しかし、これを取り締まる法律はないため、購入する際は注意が必要です。