ダージリンの紅茶はインドでも大人気?
ダージリンは世界三大紅茶の一つに数えられていて、日本でも大人気の紅茶ですよね。
紅茶大国インドでも、ダージリンは「紅茶のシャンパン」などと呼ばれ、非常に人気が高いんですよ。
インドは紅茶の生産量世界一を誇っており、紅茶のチャノキの栽培に適した風土と、広大な敷地を持っています。
そのため、紅茶を生産するのに最も適した国とも言われているのです。
そんなインドでも、ダージリンという紅茶は大人気なんですね。
しかし、そんなダージリンの特徴については、まだまだ日本では知られていないように感じます。
そこで、今回は、ダージリンという紅茶の特徴、味、香りのこと等について、詳しくご説明します。
ダージリンの紅茶の特徴!収穫時期で名前が違う?
ダージリンという紅茶は、収穫時期によってその名前が違うというのはご存知でしょうか?
ダージリンの名前は以下の3種類に分けられます。
- ファーストフラッシュ
- セカンドフラッシュ
- オータムナル
一種類ずつご説明しましょう。
ファーストフラッシュ
寒さが和らぐ3月〜4月になると、インドでは軽めの雨期が訪れます。
この時期に摘み取られた茶葉は「ファーストフラッシュ(春摘み茶)」と呼ばれます。
日本の一番茶とは違い、3月〜4月にかけて何度も摘み取られる茶葉のことを、こう呼びます。
ファーストフラッシュの柔らかな新芽には、渋み成分であるカテキンの含有量が少ないです。
そのため、紅茶が苦手な方でも美味しく飲める茶葉として人気があります。
しかし、春摘み茶は、とても収穫量が少ないため、高値で取り引きされています。
ファーストフラッシュの茶葉は、淡いグリーンをしており、水色は緑茶に近い淡いイエロー、もしくは淡いオレンジをしているのが特徴です。
香りは、初摘みらしい瑞々しくフレッシュな爽快感があり、スッキリとしたキレのある味わいを持っているので、ストレートティーとして入れるのが美味しい飲み方です。
セカンドフラッシュ
初夏を迎える5月〜6月に摘み取られる茶葉で生産されるのが「セカンドフラッシュ(夏摘み茶)」です。
この頃の茶葉は、太陽の光をたっぷり浴びて育ったため、しっかりとした飲みごたえのある紅茶となります。
この時期に摘み取られた茶葉を加工すると、茶葉の色彩はファーストフラッシュと比べ、やや黒みを帯びた茶色となります。
色つや・香り・味わいの3つのバランスが絶妙に取れたダージリンになるため、最高級茶葉として市場に出回ります。
ファーストフラッシュと比べ、水色が明るめの深いオレンジ色となり、味わいはコクと渋みの調和がしっかり感じられます。
マスカットのような瑞々しい爽やかな香りを持つため、「マスカット・フレーバー」と呼ばれています。
このセカンドフラッシュは、「紅茶のシャンパン」と呼ばれるにふさわしい紅茶です。
ダージリン独特の香りや味わい、そして水色の3つを余すことなく堪能することが出来ます。
オータムナル
茶摘みが終わりを告げる10〜11月頃にかけて摘み取られる茶葉から製造されるダージリンのことを「オータムナル」と言います。
茶摘みの終了シーズン間近に摘み取られる茶葉は、がっしりとした肉厚をしており、熟成された渋みと苦みを兼ね揃えた「大人向けの紅茶」となります。
茶葉の色合いは、セカンドフラッシュよりも円熟味が増し、こんがりとした茶色になります。
水色も濃いダークブラウンをしており、深いコクと甘みを持つ味わいと落ち着きのある花のような上品な香りが漂う大人向けのダージリンとなっています。
ストレートティーとして味わうのも良いですが、ミルクティーが特におススメです。
オータムナルは、ミルクのコクと相まって濃厚な味わいを持つ特徴的なおいしい紅茶となります。
では、続いて、3種類のダージリンの味や香りについて見てみましょう。
ダージリンの紅茶の味わいは?
ダージリンは、摘み取られた時期に応じて、茶葉の色合いや水色(すいしょく)、香りや味わいが大きく変わります。
まず、ファーストフラッシュは、紅茶が苦手な方でも飲みやすいダージリンです。
ファーストフラッシュは、チップをたっぷり含んだ「茶葉型」で販売されることが多いです。
セカンドフラッシュは、マスカット・フレーバーと呼ばれる香りや味わいを楽しめるのが特徴です。
そのため、ストレートティーとして飲用するのがオススメです。
オータムナルは、茶摘みの終了シーズン間近の茶葉で製造されます。
オータムナルは、ミルクティーとして飲むと、とてもコクがあって深い味わいになりますよ。
また、暑い夏などには「水出し紅茶」として飲んでもイイですね。
その場合は、常温の水1リットルに対し、ダージリンの茶葉が詰められたティーバッグを3つ用意し、容器へ入れます。
そして、冷蔵庫で2時間〜3時間ほど寝かせれば、美味しいダージリンアイスティーの完成です。
柔らかく優しい味わいを持つため、子供や高齢者の方でもおいしく飲んでいただけるでしょう。
では最後に、そんな魅力的なダージリンが育つ「環境の秘密」についてお伝えしますね。
ダージリンの産地はインド!紅茶栽培に最適な環境だった?
ダージリンという紅茶が、どういった環境で生産されているのかをご紹介しましょう。
ダージリンが栽培されているのは、インドの北東部にあるヒマラヤ山脈の麓「ダージリン地方」です。
この地域は標高600〜2000mをゆうに越える高地であり、1日に幾度も深い霧が立ち込めることでも知られています。
そのため、昼夜の気温差が激しく、紅茶の原材料となるチャノキの育成環境としては、とても優れた環境となっています。
紅茶のチャノキにはアッサム種と中国種があり、ダージリンは中国種から製造されます。
茶樹の寿命がアッサム種よりも長く、高地の寒冷地でも栽培出来るため、ダージリン地方の風土に最適だったのです。
ダージリンの生産期は、3月〜11月までと長く、春・夏・秋と収穫される季節によって、紅茶の香りや味わいが大きく変化します。
まとめ
では、最後にまとめです。
ダージリンは、紅茶のシャンパンとも呼ばれる世界三大紅茶の一つです。
そんなダージリンは、季節によって3種類に分けられます。
ファーストフラッシュ、セカンドフラッシュ、オータムナルです。
ファーストフラッシュは、春摘みの紅茶で、高値で取引されています。
セカンドフラッシュは、夏摘みの紅茶で、マスカットフレーバーが特徴です。
オータムナルは、秋摘みの紅茶で、ミルクティーやアイスティーに向いています。
それぞれのダージリンの特徴を知って、美味しくい紅茶タイムを満喫しましょう。